
画像引用:映画.comhttps://eiga.com/movie/105287/gallery/16/
昨日『廃用身』を鑑賞してきました。
まず映画全体の雰囲気はかなりゆったりとした感じなのですが、それがより不安を掻き立てる。
廃用身とは簡単に言うと麻痺していて回復の見込みがない四肢のことを言うのですが、今作の舞台となる異人坂クリニックではその廃用身を切除してしまう「Aケア」という治療法を行っています。
かなりショッキングに思えますが、使えない四肢は痛みや冷えを伴いますし、患者の体重が減れば介護する職員や家族の負担も減るとなれば合理的にも思えます。
しかし「苦痛になるなら取り除いてしまおう」はどこまで許されるのか?
作中でも「手足だけでは済まない」という言葉が出てきます。
もし、四肢以外も「邪魔だから切除しちゃおう」となった時、それは果たして生きた人間と言えるのだろうか?
最後は主人公が自身の頭部を廃用身として切除してしまうのですが、これが彼の考えたAケアの行きつく先、ということだったんでしょうかね…。
主人公は終始不気味で悪魔と呼ばれたりもするのですが、ただの狂気的な人間ではなくて、本当に純粋に「患者の負担を減らしたい」という思いで活動してるんですよ。
終盤はその思いと周囲の反応のギャップに苦しめられる様子も見て取れてなかなかしんどい。
自分の親の介護をする時ちゃんと出来るだろうかとか、自分自身が介護される側になった時負担を減らす方法はあるんだろうかとかそんなことまで考えてしまいました。
誰の身にも起こりうる介護問題について考えるきっかけになる作品です。おすすめ。


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